蒼色輪廻のクトゥルフ神話要素
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■ 内容
ここまでダメな主人公は初めて見た……という位のダメダメな男が主人公です。
悪い意味ではなく、それがシナリオ&キャラ的に良い味を出しています。
ダメだからこそ熱く感じる言葉とか、面白いネタが多数あり。
自殺をしようとビルの屋上に登るのですが、そこでヒロインに声をかけられます。そこから物語は急激に展開。
『涅槃の目』を持つ女を捜している地元の有力者を相手にした物語が始まります。
が……。
この作品はタイトルにあるように輪廻転生もの。ただし……、転生は「自分自身」になります。
途中から異世界にも転生します。その場合は、ふたなりの美少女化。
「過去の後悔」を引き継ぐ為に、選択肢が重要な意味を持ちます。
要するに転生を媒介としたループ系作品。
おかげで、陵辱から寝取られからあらゆる屈辱や失敗を味わうことに。
プレイヤーは鍵(エンディング=死に至ればもらえる)を見つけることで、分岐点で別の選択をできるようになります。
それを繰り返すことで、全員それぞれの幸せをつかもうという作品です。
その鍵と次元転換のシステムが極めて特殊!
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■ クトゥルフ神話要素
各所でクトゥルー神話用語が登場します。
アラビア語の本(人の皮で出来ているらしい)、ダーレス、クトゥルー、ナイアルラトホテップなどなど。
ちなみに、ダーレスは主人公が飼っている昆虫の名前。
転生先の異世界で進行されている宗教がクトゥルー信仰。なまえをみだりに唱えることは許されず、主人公が「クトゥルーマンセー」と言った矢先に地震が発生するというエピソードもありました。
シナリオの流れはいい感じですし、ダメ主人公のテキストが最高です。
ただし、難易度が高いので時間のない方は攻略サイト必須です。
クトゥルー神話要素はフレーバーにとどまるため、ガッツりクトゥルフ神話を期待されると微妙かもですが、ループもの好きや、ダメ主人公好きや、ノベル「ゲーム」好きの方には超オススメな作品!
なお、個人的にお気に入りだったキャラは山田仁奈。
超一方的なわがままで押しまくられました。
・クトゥルー神話濃度:薄口